兄のお嫁さんは、ずっと脚が悪いらしい。
実はあまりお会いしたことがなくて、結婚式とちょっとした時など、実際会った時は普通に歩いているのを見ていたから「えー悪いようには見えないけど、なんだか大変だねぇ」と他人事にしか思っていなかった。
そんな最近、母が「お嫁さん、脚が悪くても働いてて偉いわねぇ」と話題にした瞬間、映像が見えた。
「その方、右足なんだね、よくないの。右足びっこひいてて、右手添えて歩いてる姿が見えるわ」
と言うと、「そう、右脚!」と母はいつもの如く驚きながら頷いた。
ちなみに、つい最近母が「あの子、見えるんだよ」と言ったら、兄から「昔からそうじゃん」と言われたらしい。
それを聞いて、「え、私、小さい頃そんな家で何か言ってましたっけ…」と逆に驚いた。
たしかに、私が実家を18歳で出るまで、実家には女の霊はいたし、霊聴も多かったし、ポルターガイストも起きたし、いつも家中で視線を感じていて、自分にとっては暗くて息苦しい家だったから、無意識にそんなことを言いこぼしていたのかもしれない。
そんな、不思議な一コマ話。