▼囚人が部屋に来た
幼稚園生か、小学校低学年ぐらいのとき。私は体調を崩して終日寝込んでいた。
そしてそれは、そのとき起きた。朝か、昼間の、日の光が部屋に入る明るい時間帯だった。
私が寝ていた和室部屋の押し入れの方から、今でいうVTRのような感じで、急に白と黒のボーダー柄の服を着た金髪カーリーヘアーの白人の男性が、何か大きな重い荷物を押しながら、歩いてきた。
両足は重そうな鎖で繋がれていて、左足には丸くて重そうな足かせが。
歩きづらそうだし、まさに重くて辛い労働中という感じ。
しかもその彼だけではなく、周囲にも数えきれないぐらいの同じような人々が。
白人や、アフリカ系の、いろんながいて、全員ボーダー服の海外のの男性たち。
私は自分の部屋で横たわっているのに、その光景を見ているその間は、彼らのいる空間と重なったかのような状態。
当時、私は「白と黒のボーダー柄の服が囚人である」ということも知らないし、「足かせが何を意味するのか」も知らなかった。「囚人」という言葉すらおそらく認識していない。
ただ、「その人たちが数十年か100年くらいなのか大分昔の人たちである」、「この人達が現代の人ではない、この世の人でもない」ということは理解していた。
そして一番近くにいた白人カーリーヘアの男性と目が合った瞬間、ギョッと恐怖を覚えて、号泣しながら「ママーーーーー!!!」と叫んだところ、パッとその光景は消えた。
「体調を崩して熱にうなされたせいよ」と親はなだめてくれたものの、あれから数十年経った今でも鮮明に覚えている光景。
▼霊能者の霊視
今から8年ほど前。ある霊能者に出会い、この話をしたことがある。
すると「あぁ、パラレルワールドに入っちゃったのね…」と言われた。
(ぱ、パラレルワールド!?和室から海外へ!?)
あまりにも予想していない返答に、驚きと戸惑いと、未だに頭を傾げている。
パラレルという経験はそれが最初で最後。
もしパラレルワールドがあって、全生物が幸せに幸せに暮らせる世界があるならいいのになぁ。