▼気位の高いお稲荷様
方々どこにでもある稲荷神社。
ただ、たまにお社が空っぽだったり、ゾワッと恐ろしいものしか境内にいなかったり、小さい頃から有名な稲荷神社が近くにあるものの、神社巡り的なことは好んでしていなかった。
ところが、つい最近ちょっと寄ったとある杉山神社(各地にある神社)。
本殿は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が祭られていて、その隣に小さなお稲荷様がある。神社全体が綺麗で少し近代的。お稲荷様の社もとても綺麗に管理されている。
私は普段本殿しかお参りしない不躾者なものの、その神社は10~15歳くらいの青年のような気が流れていて空間すべてが清い感じがしたので「こちらのお稲荷様にもご挨拶しよう」と参拝に上がった。
▼「かしこみかしこみ」というお告げ
神社脇にあるそのお稲荷様で、”そこへ来れたこと・地域の安全”に感謝し、鳥居の真下で頭を下げた時だった。
「かしこみかしこみ」
頭の中にはっきりとその言葉が浮かび、「え?”かしこみかしこみ”??」とオウム返しをした。
帰路で調べると、神社の祝詞らしく、「謹んで敬意を払う」という意味らしい。つまり、ヤマトタケルノミコトに、神社そのものに敬意を払いなさいということ。
ふらっと来た神社だったものの、私の中で感じたのは、そのお稲荷様は獣感wがなくて、なんだか平安時代の貴族のような風貌というか、キツネ界の位の高い方たち。
また来ます、と約束をした。
▼台風直撃コース回避のお告げ
それから少しして、私は台風直撃という天気予報とにらめっこをしていた。2019年頃の台風で実家の家屋が一部崩壊したこともあって、台風の暴風にかなり敏感になっている。
台風が来る予定の日の早朝夜中、まだ天気予報のニュースでは関東直撃コースだったので、「あのお稲荷様に行こう」と決めて、さっそくまた杉山神社のお稲荷様のところに向かった。
2回目の境内は、参拝にあがる鳥居前からアゲハチョウが目の前を飛んで歓迎されているような気持ちになった。鳥居をくぐり、本殿の後お稲荷様に、ご挨拶。前回降りてきた言葉を最初に言わなくてはいけないような気がして、
「かしこみかしこみ申し上げます。」と感謝とご挨拶をした後、「どうか台風が直撃コースから外れ、このエリア一体が無事でありますように(あともう屋根ふっとびませんように」とお祈りをして鳥居を後ろに下がった。
すると今度もまた鳥居の真下で「今回は守りが入る」と頭に言葉が。
安心とともに他エリアも大事ないことを祈り、その日は去ると、帰り道にはトンボがどこまでも私の前を飛んでいた。
そして帰宅時のお昼前に見た天気予報では、台風はしっかりとお稲荷様がおっしゃった通り、直撃コースから逸れていた。
▼神社の守り神たち
ちなみに、2回訪れた感覚ではその神社には、位の高いお稲荷たちだけではなくて、平安時代の貴族のような陰陽師のような服装の青年が境内全体を上から見下ろしていらして、ど真ん中にあるご神木には白い長い髭の仙人の精霊?妖精?が入っていらっしゃる。
歴史を調べても建物は綺麗なのに建立時期も分からない不思議な神社。とても良い気が入っていて、本当に心地よくて好きな神社の一つ。